アシスタントセミナー9時間目(午前)レポート その2

前回のつづきです→→→

201602morning

ここからは「障がい者差別解消法」についての説明がありました。

この法律は2016年4月から施行されます。

この法律が目指しているのは、相互理解から共生社会をつくることであり、障がいのある方との向き合い方を変え、「わからない」「出来ない」「知らない」「経験がない」という“ない”を解消することです。

 

障がい者差別にあたるものとして、

①障がいを理由に不当な差別・取り扱いをすること

②合理的配慮をしないこと

が規定されています。

 

具体的な事例として次のようなことがあります。

・障がいを理由として、正当な理由無く商品サービスの提供を拒否すること

・補助犬の同伴入店拒否

→補助犬はどんな施設であっても、入店を断ってはいけません。

・合理的配慮をしない(以下のような対応をしない)

→低いカウンター(車椅子)、筆談(聴覚障害)、指差し可能な料金表、耳マークの設  置、メニューの読み上げ(視覚障害の方向け)

 

合理的な理由で対応出来ない場合には、その理由を説明しなければいけません。又、スタッフ全員が同じ対応が出来るようにしておく必要があります。

尚、障がい者の優遇処置は差別にはならないので、それはやってくださいとのことでした。

 

この法律に関して、国には法的義務があるのですが、民間事業者においは「努力義務」となっています。

“出来ることは今からする”ということを常に考えていくことが大切です。

常に考えて行動することは、障がい者に限らず、皆にとって優しいお店であり、行きやすいお店となります。さらには経済効果も生まれるとのことでした。

私達に求められていることは、ハートのバリアフリーなのです。

スタッフの気持ち次第で、「ハードは変えられなくても、ハートは変えられる」んですね。

ただ、ハートの部分で気をつけたいのは「思い込み」です。

「~しなければならない」と思っていたら、“押し付け(おせっかい)”になってしまいます。

 

障がいには、身体障害、精神・知的障害、内部障害とあるのですが、今回は主に身体障害についての説明をいただきました。

まずは肢体不自由者の生活と心理について、皆さんには車椅子の方が美容室に来られた時の事をイメージしていただき、「どのような不安を感じているか?」ということを考えていただきました。

同じ障がいを持っていても、考えていることや求めていること、感じていることは違うので、まずはその方の意見を聞き、臨機応変なサポートをすることが大切です。

誰がどんなサポートに回るかを常に考えておきましょうとのことでした。

 

次に二人一組になっていただき、聴覚障がい者の体験ゲームに挑戦していただきました。

これは、「聞こえない人が聞こえる人から聞く」「聞こえる人が聞こえない人に伝える」という体験をしていただくことが目的です。

聴覚障がい者にとっては、自分に話しかけてくれない、コミュニケーションをとってくれないことが一番悲しいことです。

聴覚障がい者の中でも、手話を理解できる人は15%しかいません。

口の動きとジェスチャーで、本人と話すことが大切なコミュニケーションとなるとのことでした。

 

今度は、「視覚障がい者の方へ伝える」という体験ゲームに挑戦していただきました。

ここでは、絵の内容を、目をつむっている人に出来るだけ詳しく説明していただきました。

視覚障がい者は常に情報不足(80%の情報が不足)の状態にあります。

視覚障がい者には、できるだけ詳しく雰囲気や色を伝えることが大切とのことでした。また、視覚障がい者は、色の教育を受けておられるので、色からもイメージ出来るとのことでした。

 

最後に、内部障がい者について説明がありました。

内部障がいは、ぱっと見て気付かれないという問題があります。

内部障がい者には、オストメイト(人工肛門)の方、ペースメーカーを使用されている方などがあります。

オストメイトの方には、対応のトイレ(多目的トイレ)のご案内が必要です。ここになくても、近くにある場所をご案内できれば大丈夫とのことです。

また、ペースメーカーの方は機器への不安を抱いているので、優先座席付近では携帯を出さないなど、優しい心配りが大切になってくるとのことでした。

 

私達は、思い込みの過剰サポートや、思い込みで声をかけないなどの、間違った配慮をしないよう気をつけなければいけません。

相手が何を求めているのか、選択肢を与えることを意識し、「何かお手伝い出来ることはありますか?」というお声かけをしていきましょうということでした。

 

岸田先生の壮絶だけれども力強い生き方に、心揺さぶられた方も多かったのではないでしょうか?

私達、一人一人の心がけ次第で、誰にでも優しい社会を作っていけるんですね。

 

「ハードは変えられなくても、ハートは変えられる」

 

この言葉を、常に心の中に置いておきたいですね。

素晴らしいご講義、ありがとうございました。